シーラント/予防塡塞、小窩裂溝塡塞

小児歯科学

シーラントとは?

・歯を削らないう蝕予防法の1つで、主に奥歯の溝の部分にプラスチックを埋め込むことで、その部分のう蝕を予防する方法である

・萌出間もないは歯の溝の磨き残しがう蝕を誘発するため、溝を埋めてしまうことで、う蝕を予防しようというもの

シーラントの適応症

う蝕になりやすい歯が適応症である

・乳臼歯(カリエスリスクが高い小児)

・大臼歯(特に第一大臼歯、幼若永久歯)

・上顎側切歯の口蓋面、盲孔

*乳歯や幼若永久歯は軟らかく、小窩裂溝が深いため磨き残しをしやすくう蝕になりやすい

シーラントの適用時期

・3〜5歳:乳臼歯

・6歳前後:第一大臼歯

シーラントの所要性質

・粘度が低く、高い流動性がある

・硬化が迅速である

・接着性に優れている

・硬化物の機械的強度が大きい

・審美的である

・生物学的に安全である

シーラントの種類

・Bis-GMA系(レジン)

・MMA-TBB系(レジン)

・グラスアイオノマーセメント:萌出途中、半萌出の歯などラバーダム防湿できない場合に用いる (簡易防湿は必須)、酸処理不要

シーラントの手順

①ラバーダム防湿(グラスアイオノマーセメントの場合は簡易防湿)

②歯面清掃(フッ化物配合研磨剤は使用しない)

③エッチング処理(10~30μm 脱灰)

④水洗・乾燥

⑤シーラント充填

⑥光照射

⑦ラバーダム防湿の除去

⑧咬合確認・咬合調整 *シーラントが割れるとう蝕の原因になってしまうため必ず行う

シーラントの説明

・シーラントは優れたう蝕予防方であるが、永久的にその効果を発揮するものではなくシーラントの一部が欠けたり、とれたりすると、その部分からう蝕になりやすくなるため定期的にシーラントの状態をチェックすることが必要

・噛み合わせの面の予防効果はあるが、その他の面に対しての予防効果はないため、ブラッシングや保護者の仕上げ磨きは併用する必要がある

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