トータルディスクレパンシー(Total discrepancy)

歯科矯正学

トータルディスクレパンシーとは?

・矯正歯科治療における抜歯・非抜歯の判定に用いるものの1つであり、3次元的な不調和であるトータルディスクレパンシーがー4.0mmを超えたときには、抜歯が必要であると診断するときがある(*Discrepancy=不調和)

・トータルディスクレパンシーはアーチレングスディスクレパンシー、セファログラムコレクション、スピーの湾曲の総和で表す

トータルディスクレパンシーの求め方


アーチレングスディスクレパンシー(ALD:Arch Length Discrepancy)

・アーチレングスディスクレパンシーとは、歯列弓の大きさと歯の大きさの不調和を表したもので以下の式で求められる 

アーチレングスディスクレパンシーの求め方
*大臼歯の遠心移動を考慮しないため、実際の治療には注意が必要


セファログラムコレクション(Cephalogram Correction)

・セファログラムコレクションとは、下顎前歯歯軸傾斜角度を何mm舌側移動(あるいは唇側移動)すれば良いかを求める計算式のことで、以下の式で求められる

セファログラムコレクションの求め方

・なぜ×0.8になるのか?が気になる方はこちらへ セファログラムコレクション

*セファログラム(側面頭部X線規格写真)から補正(Correction)するためこのような名前がつけられている

*別名:ヘッドプレートコレクション(Head Plate Correction)

スピーの湾曲(Curve of Spee)

・トータルディスクレパンシーで考えるスピーの湾曲とは、側面から観察した時の咬合平面全体の不調和のことを示す

スピーの湾曲の求め方
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